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2024/07/05
新しいハイスループット個別ゼブラフィッシュ腎毒性スクリーニングシステムの創生と応用

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第51回日本毒性学会学術年会

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新しいハイスループット個別ゼブラフィッシュ腎毒性スクリーニングシステムの創生と応用

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》ゼブラフィッシュ毒性研究における年齢別倫理規制

                     
2024/05/24

2024年7月5日(金) 15:00-16:00、会場:福岡国際会議場 第7会場での第51回日本毒性学会で、下記ゼブラフィッシュ腎毒性スクリーニングシステムを報告します。しかしながら、このゼブラフィッシュ毒性研究における年齢別倫理規制に注意が必要です。

新しいハイスループット個別ゼブラフィッシュ腎毒性スクリーニングシステムの創生と応用
野本毅1,2、清水陽嘉1,2、寺見文宏1,2、森葵泉1,2、松岡さおり1,2、櫛田友紀1,2、西野加奈子1,2、○田中利男1,2
1三重大学大学院医学系研究科システムズ薬理学
2三重大学メディカルゼブラフィッシュ研究センター

欧州連合の動物実験指令 (EU Directive 2010/63/EU) と米国の動物福祉法 (Animal Welfare Act) における年齢別ゼブラフィッシュ実験基準に配慮が必要である。

1. 胚embryo(0-3dpf)

感覚・意識: 胚は、感覚や意識がないと考えられているため、最も規制が緩やかです。しかし、動物福祉に配慮する必要があります。
侵襲的実験: 侵襲的実験は、原則として許可されていません。ただし、倫理委員会による厳格な審査を経て、特別な場合にのみ許可されることがあります。
非侵襲的実験: 非侵襲的実験は、倫理委員会の審査なしで許可されます。ただし、動物に苦痛を与えない方法で行う必要があります。

2. 自力摂食のない仔魚larva(3-5dpf)

感覚・意識: larvaは、感覚や意識があると考えられています。そのため、胚よりも厳しい規制が適用されます。
侵襲的実験: 侵襲的実験を行う際には、麻酔の使用が必要となります。麻酔の種類や投与量は、倫理委員会によって審査されます。
非侵襲的実験: 非侵襲的実験は、倫理委員会の審査なしで許可されます。ただし、動物に苦痛を与えない方法で行う必要があります。

3. 自力摂食のあるlarva(6-30dpf)

感覚・意識: larvaは、感覚や意識があると考えられています。そのため、自力摂食のないlarvaよりも厳しい規制が適用されます。
侵襲的実験: 侵襲的実験を行う際には、倫理委員会による厳格な審査が必要となります。審査では、実験の目的、動物に与える苦痛の程度、代替手段の有無などが考慮されます。
非侵襲的実験: 非侵襲的実験は、倫理委員会の審査なしで許可されます。ただし、動物に苦痛を与えない方法で行う必要があります。

4. juvenile

感覚・意識: juvenileは、成魚と同じように感覚や意識があるとみなされます。そのため、成魚と同じ規制が適用されます。
侵襲的実験: 侵襲的実験を行う際には、倫理委員会による厳格な審査が必要となります。審査では、実験の目的、動物に与える苦痛の程度、代替手段の有無などが考慮されます。
非侵襲的実験: 非侵襲的実験は、倫理委員会の審査なしで許可されます。ただし、動物に苦痛を与えない方法で行う必要があります。

5. adult

感覚・意識: adultは、最も厳しい規制が適用されます。
侵襲的実験: 侵襲的実験を行う際には、倫理委員会による厳格な審査が必要となります。審査では、実験の目的、動物に与える苦痛の程度、代替手段の有無などが特に厳格に審査されます。
非侵襲的実験: 非侵襲的実験は、倫理委員会の審査なしで許可されます。ただし、動物に苦痛を与えない方法で行う必要があります。

共通事項

すべての年齢段階において、動物実験を行う際には、動物の苦痛をできる限り軽減するために、様々な方法が講じられる必要があります。具体的には、適切な鎮痛剤の使用、動物のストレスを最小限に抑える実験方法の開発などが含まれます。
すべての年齢段階において、動物実験を行う際には、動物福祉に配慮する必要があります。具体的には、動物を適切な環境で飼育し、十分な食餌と水を与えることが必要です。

関連リンク

三重大学メディカルゼブラフィッシュ研究センター

三重大学大学院医学系研究科システムズ薬理学

関連ファイル

ゼブラフィッシュ毒性研究における年齢別倫理規制に注意が必要です。

ゼブラフィッシュ毒性研究MieKomachi開発