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2021/07/01

ゼブラフィッシュとヒトの自然流産

驚くべきことは、ヒトにおける胎児死亡(自然流産、子宮外妊娠、死産)が、1,221、546件の妊娠全体において13.5%も認められることです。さらに、45歳以上の母親での自然流産リスクは、74.7%もあります。
ヒト胎生における受精卵品質管理は、予想よりも遥かに厳しい現実が存在している。
一方、大量の体外受精卵によるゼブラフィッシュ品質は、意外にも高品質受精卵の割合は、ヒト胎生における高品質受精卵の割合と似ている。
また、母親加齢に伴い、胎児死亡割合が急激に増加することも、ヒトとゼブラフィッシュは、同様である。
これは、多くの動物において共通する本質的な初期発生過程における脆弱性が存在することを示唆しているが、その分子機構は明らかではない。
ヒトの場合、生殖医療のおける重要問題です。
一方、これらのことから、ゼブラフィッシュ創薬全体において、受精卵の品質管理は必須であると、思われる。

Maternal age and fetal loss: population based register
linkage study
Anne Marie Nybo Andersen, Jan Wohlfahrt, Peter Christens, J rn Olsen, Mads Melbye
BMJ 2000;320:1708–12


関連ファイル

ヒトにおける自然胎児死亡

BMJ 2000;320:1708–12

関連リンク

三重大学大学院医学系研究科システムズ薬理学

三重大学メディカルゼブラフィッシュ研究センター