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2010/09/09

Zebrafish embryoからの高純度total RNA精製法

100909MZP Zebrafish embryoからの高純度total RNA精製方法(Y.Shimada)

Zebrafish embryoからNGSに使用可能なグレードのtotal RNAを精製する方法について検討した。

検討法はまず次の2パターン
1. embryoをそのままTriPure (ISOGEN)に入れ、mixer mill 300 (MM300)でhomogenize、13000rpmで遠心してからTriPureプロトコールで精製
2. embryoをそのままRLT buffer (beta-mercaptoethanol添加済)でhomogenizeし、RNeasy miniで精製

精製量は1. TriPureのほうが多いが、260/280の値が2.のほうがよい。しかし、2.は5 embryo以上では精製量が頭打ちになる。

そこで
3. TriPure + RNeasy mini cleanupで精製
RNeasy mini cleanupのprotocolはRNeasyの英語版マニュアルを参照。TriPureでhomogenizeしてから-80℃に保存可能。
この場合、12 embryoまでは精製量は個体数に比例してtotal RNA回収量は増え、260/280の値も2以上になる。ちなみに精製量は5 dpf embryoでは0.5 ug/embryo total RNA。

4. RNAlaterで固定してからTriPure + RNeasy mini cleanupで精製
この場合、大体3の収量の0.7〜0.8倍程度になることが判明。embryoを使用する場合は、わざわざRNAlaterで固定する必要性は低いと考えられた。

3.の方法のメリットは、TriPureでエタ沈の形状で精製されたtotal RNAペレットを100 ulのDEPC水に溶解することにより、スムーズにRNeasy cleanupに移行できる。またこのDEPC水溶解後に、NanoDropで精製されたRNAの量・純度をチェックすることができる。